2018年の調べでは10代女性の人工妊娠中絶の届出件数は1日40件であると言われています。以前に比べて性教育を行なうようになった結果、減ってきているとは言え、未だに先進国の中では日本は性教育が遅れていると言われています。
計画していない妊娠を避ける為に必要不可欠な行為は正しい避妊です。愛するパートナーとの大切なコミュニケーションツールであるセックスを正しく楽しむ為にも避妊は必要不可欠です。
避妊をせずにセックスをしていても今まで妊娠した事がないという方はいるでしょうが、それはたまたまに過ぎません。正しい避妊は性感染症リスクを防ぐ事も出来ます。必ず正しい知識で間違った避妊は行なわないようにしましょう。
目次
妊娠に安全日はありません
避妊に関する間違った知識の代表的なものは「安全日であれば避妊をしなくても妊娠しない」と思っている男女が多いというものです。はっきりと断言しますが、100%妊娠しない安全日はありません。
安全日と危険日は何なのか、最も間違った知識として根付いてしまっている安全日と危険日についてまずは説明していきたいと思います。
安全日は全然安全じゃない
排卵日から計算して妊娠しにくい日とされる安全日。長く付き合っているカップルであれば「安全日だけは避妊をしないでコンドームをつけないで良い日」として楽しんでいるカップルも多いのではないでしょうか。一般的にはオギノ式によって計算されることが多く、生理前や生理抽はの殷賑しにくい期間であるとされて安全日と言われています。
しかし安全日は妊娠しない日ではありおません。安全日という名前ではあるものの、妊娠を100%防げる訳ではないという事はしっかりと覚えておきましょう。
基本的に排卵の日は誰にも予測する事ができません。精子は体内で3日~7日は生存すると言われていますので、安全日に女性の体内に出した精子が排卵日にもまだ生息していての妊娠するという可能性は否定できないのです。比較的妊娠する可能性が低い安全な日であり、絶対に妊娠をしない日はないという事をまずは覚えておきましょうね。
危険日は妊娠する可能性が高い
安全日とは反対に妊娠する可能性が高い期間の事を危険日と言います。危険日とは排卵日の約1日~3日前と排卵日の事を指し、排卵が終わった後の1日~数日を指します。
妊娠を避けたいと考えている方は出来るだけ危険日のセックスは避けるようにするのが無難でしょう。コンドームをつけていても100%妊娠を防げる訳ではありませんので、危険日にセックスをするのは妊娠の可能性を高めますので避けるのが良いと思います。
生理中や生理終わりは妊娠しないとも言われていますがこれも都市伝説であり、排卵日を予測できなくて精子は体内で3日~7日程度生存すると考えると、全く予測する事が出来ないタイミングで妊娠する可能性はあります。
妊活中の方はこの危険日と呼ばれる日を狙ってセックスをすると妊娠する確率が上昇します。つまり狙い目としては、生理が終わった直後を狙ってセックスするのが妊娠する可能性が高まるという事になります。
間違った避妊に関する知識
「えっ!?安全日でも妊娠する可能性あるの?」と驚いた方も多いでしょう。それ位日本では女性の方でも避妊に関する知識が曖昧で、間違った知識を本当の事のように思って生活を続けている場合が多いです。
という訳でここからは、有名な避妊法でありながら、実は全く効果がないものを紹介していきます。間違った避妊知識と都市伝説の紹介です。以下で紹介する避妊法は全く妊娠対策になりませんので、知らずに活用していた方はご注意下さいね。
生理中は大丈夫
間違った知識の代表格である生理中は妊娠しないから中で出しても大丈夫というもの。上記でも説明したように精子は女性の体でしばらくの間生存しています。個体差はありますが中にはかなり長い期間滞在する寿命の長い精子もあります。生理中は比較的妊娠はしにくい期間ではあるものの、女性の排卵日になるまで体内で精子が生存している可能性は十分に考えられます。
という訳で生理中だから安全というのは間違った認識であるという事を覚えておきましょう。比較的安全な期間であるというだけで、妊娠をしないという事はありません。更に生理中は膣内が傷ついても生理中や経血などで気付かないというデメリットもありますので、デリケートゾーンに致命傷を負わせない為にも生理中のセックスはできるだけ避けた方が無難だと言えるでしょう。
外に出せば大丈夫
避妊の間違った知識の2つ目は「生でセックスをしても外に出せば妊娠しない」というもの。これも厳密に言えば間違った認識です。もちろ膣外射精は膣内射精と比較すれば妊娠確率は格段に下げる事が出来ますが、射精前や射精直前に漏れてしまった精子が女性の体内に侵入してそのまま妊娠が成立してしまうというのは良くあります。
膣外射精のリスクは実はかなり高く、10代で妊娠中絶にくる女性のほとんどは膣外射精をしたのに…という方なんだそうです。若い頃は性欲が溢れていますので、コンドームがなくてもしたいと思ってしまうのは当然の感情です。外に出せば大丈夫だからという安直な理由でセックスをしてしまい、避妊の知識がないまま行なった結果、避妊失敗という最悪の結果になってしまう事があるのです。
コーラで洗えば大丈夫
避妊の都市伝説で長く語られているものの中に、膣内射精をした後にコーラで膣内を洗浄すれば避妊する事ができるというものがあります。これは世界的に有名な避妊の間違った知識です。実践した事があるという方も若い人の中には多くいるのではないでしょうか。
この噂が広まった背景は、精子は炭酸に弱いので、炭酸が強いコーラで膣内を洗浄する事で膣内にいる精子が死ぬから妊娠しないというものなのですが、これは全くの間違った知識です。
膣内射精された精子は1分以内に子宮内へと侵入してしまうので全ての精子を洗浄する事は不可能ですし、膣内に強い炭酸飲料であるコーラを流し込むことで細胞を傷つけて体に多くの悪影響を及ぼし、膣内を傷つける事で最近感染を起こす可能性を高めてしまいます。絶対にコーラで避妊対策を行なおうとは思わないようにして下さい。
コンドームは2枚重ねの方が良い
避妊に敏感な女性の中には「コンドームを2枚重ねにして絶対に妊娠しないようにしよう」と思っている方が多いかと思います。避妊に敏感なのは良い事なのですが、2枚重ねにして利用する事の利点はありません。むしろデメリットの方が多いので2枚重ねは絶対にしてはいけません。
コンドームを2枚重ねで利用すると分厚くなるから良いと思ってしまいますが、コンドーム同士がこすれ合い摩擦で敗れやすくなるリスクを増やしてしまいますのでかえって危険なんですね。1枚のコンドームを最初から最後まで正しく使う事が正しい避妊方法なので、2枚重ねにするメリットは全くありませんので注意して下さい。
ラップで覆えば大丈夫
まさかと思う方もいるかもしれませんが、実際に今でもラップを使ってセックスしてしまう方が多くいます。男性器をラップやビニールのようなもので覆ってコンドームの変わりに利用してセックスするというもの。言わずもがなですが論外の方法です。
コンドームと違い密着度が低いですから漏れる可能性がかなり高いですし、女性の膣内はかなり敏感なゾーンですからラップなどを使ってセックスをすると膣内を傷つけてしまいます。コンドームが手元にない時の緊急処置として利用する方が多いらしいのですが、ない時は面倒でも必ず買いに行きましょうね。
正しい避妊方法
上記で間違った避妊方法を紹介してきましたが、ここからは正しい避妊方法の紹介です。手軽にできる避妊確率の高い正しい方法を2つ紹介していきます。
コンドーム
最も手軽かつ避妊確率の高い方法がコンドームです。コンビニや量販店など何処でも簡単に用意する事ができ、値段も安価なので妊娠を望まないセックスの必需品であると言えるかと思います。避妊だけでなく性感染症の予防効果もありますので、妊娠を望んでいない相手とのセックスの時は必ず男性にはコンドームをつけて自分の身を守るようにしましょう。
装着方法も簡単ですし避妊効果も高いので、妊娠を希望するまでは必ずコンドームをつけてもらうと女性は決めるのが良いと思います。大好きな彼がコンドームの装着を嫌がったとしてもそこは女性が頑なに押さないといけません。コンドームをつけない相手とはしない…それ位で考えておくのが良いと思いますよ。
ピル
コンドームよりも更に確実に避妊をしたいと考えている方にオススメなのはピルを服用するという方法です。女性ホルモンに似た物質で出来ているピルは服用する事で女性の体を偽妊娠状態にする事ができ、妊娠したと勘違いさせることで精子の侵入があっても受精を起こさせないという仕組みになっています。
しかしピルはコンドームとは違い入手方法が面倒であり少しだけ困難であり値段も高いというデメリットがあります。産婦人科で受診する必要がありますので月々数千円の負担が必要になりますし種類によってはもっと高いものもあります。しかし避妊だけでなく生理周期をコントロールできたり、ホルモンバランスを整えて肌荒れを改善する事ができるなどの働きもあります。
まとめ
安全日は絶対に妊娠しない日ではありません。その他にも妊娠しないと言われている噂や都市伝説は蔓延していますが、その中でも特に代表的な間違った避妊方法を上記で紹介させて頂きました。皆さんの中にも「えっそうなんだ…」と目から鱗のものがあったのではないでしょうか。
最も確実なのはコンドームを正しく使うという事とピルを服用するという事の2点です。大切なパートナーであればある程、避妊はとても大切です。子供を作ると思った時にはじめて避妊をしないという選択肢がうまれてくるのであって、普通のセックスは必ず避妊はしなければなりません。自分の身は自分で守りましょうね。