興味はあるけど中々踏み込む事ができないボーイズラブの世界…興味ありなのに簡単に踏み込むことができない要因の一つに『専門用語の多さ』があるのではないでしょうか?ネットなどでBLについて調べていると、とにかく何を言っているのか分からない用語が飛び交っていて、初心者の人は全く何を言っているのか意味不明かと思います。
という訳でこちらの記事では、絶対に抑えておきたいBL用語を紹介していきたいと思います。実際に漫画の中で普通に使われている事場もあり、ネットなどで感想を言う時にも日常定期に使われているものを厳選して紹介します。BL用語を完璧にマスターして立派な腐女子を目指しましょう!
目次
BL用語(基礎編)
まずはBL用語の超基礎から紹介していきたいと思います。超基礎編で紹介する用語は、BL好きの人達と話せば頻繁に会話の中に飛び交う日常的な用語。意味を理解していなければ全く会話に参加する事はできませんし、BL漫画も楽しく読む事ができません。
カップリング・公式カップリング・かけ算
BL用語のカップリングとは男性同士の組み合わせの事を指します。要するにカップルの事ですね。BL世界ではカップルを「A×B」といったような表記をする事があるので、カップリングではなく『かけ算』と表現する事もあります。BL用語では『かけ算=カップリング』という事になります。
公式カップリングとは原作の中で相思相愛が判明している場合のカップリングの事を指します。既に公式の中でカップルとして描いているので公認の仲という訳です。
攻め・左・タチ
攻めとは男性カップルの関係において『男性側である人』の事を指します。セックスの場合は挿入側であるという訳です。かけ算表記の場合は左側に位置します。『A×B』だったらAの方が攻めなので左という言い方をする場合もあります。別名はタチです。
つまり『攻め』も『左』も『タチ』も同じ意味で、カップルにおいて攻める役目、男性側であるという共通の意味を持っています。
受け・右・ネコ
受けとは男性カップルの関係において『女性側である人』の事を指します。セックスの場合は挿入される側であるという事です。上で紹介したように、かけ算表記では右側のBが受けなので右と言う事もあります。別名はネコです。
これも上と全く同じなのですが『受け』も『右』も『ネコ』も同じ意味であるという事です。BLでは攻めと受けでカップルが成立して、左と右のカップルが誕生します。存在するのはタチかネコかという訳です。
やおい・801
BL用語として頻繁に使われる「やおい」という言葉の意味は『山なし・オチなし・意味なし』を略した言葉です。1970年代に誕生した言葉で当時のBL作品はほとんどが性描写のみの構成で物語に必要な3つの要素が欠けていた作品が多かった為にこのような言葉が定着していきました。
最近の作品は無意味な性描写のみの作品が少なくなっていて、ストーリー重視の作品が多くなってきましたが、昔の名残として今でもこの言葉は使われています。一般的にはネガティブなイメージを与える時に使用される言葉です。
転ぶ
歩いていて転んだとか走っていて転んだという意味ではありませんよ。BL用語の『転ぶ』とは「カップリングや好きな作品が変わった」事を指します。同じ作品を何年も読み続けているとどうしても他の作品が気になったり、別作品を支持するようになりますよね。そういう時に「○○に転んだ」という使い方をする訳です。
ちなみに一度別の作品やカップリングにはまった後に元の作品に戻る事を「出戻り」と言います。BL好きな人は転んだり出戻ったりという事を繰り返している訳です。
BL用語(カップリング編)
BL用語の中で最も表現豊かで色々な言葉で使い分けされているのがカップリングです。普通の男女であればSとMで簡単に分ける事ができますが、BL用語はとても細かく細分化されています。代表的なものからあまり使われていないものまでを紹介していきましょう。
- 下克上:後輩×先輩の組み合わせ。地位が下の人が攻めで上の人が受けになる事
- 襲い受け:受けの人が攻めの人に対して積極的に迫っていく事
- 横攻め:彼女や奥さんがいる男性を攻めるキャラの事
- サンド:受けが1人、攻めが2人の状態
- オヤジ受け:中年男性が受けキャラの事
- ヘタレ攻め:気弱で消極的な男性が攻め担当の事
- オレ様受け:強気でイケイケなキャラなのに受け担当の事
- 小悪魔受け:自分自身の可愛い外見を利用して攻めキャラを弄ぶ受けキャラの事
- 総攻め:どんなキャラとくっつけても必ず攻めになるキャラの事
- 総受け:総攻めの反対で、どんなキャラとくっつけても必ず受けになるキャラの事
BL用語(上級者)
BL用語の基礎編と細分化されたカップリングの種類と意味を紹介してきましたが、まだまだあります。続いては上級者偏。これを上手に使いこなす事ができてサラリと会話の中で混ぜることができれば完璧な腐女子であると言えるでしょう。
ノンケ
ノンケ・ノーマル・ストレートとはBLではなく異性愛者の事を指します。女性が好きな男性、男性が好きな女性の事ですね。BL作品はノンケの登場人物が多く、元々は女性が好きだった男性が少しずつBLに目覚めていく…なんていう展開がとても多いんです。という訳で作品の中やネットの感想などでも頻繁に使われる事が多いのがノンケという言葉。
ノンケとは違う言い方で、ノーマルやストレートなんていう言い方をする事もありますが、どれも意味は同じです。腐女子の方にとってはノンケがBL沼に落ちていく瞬間が一番の興奮ポイントで、ノンケが少しずつ変わっていく様子をドキドキしながら眺めるのが一つの楽しみ方のポイントだったりするんです。
リバ
受けと攻めが交代する事をリバと言います。しかしこれは好きな人と嫌いな人がいて、「受けのあの人が好きなのに…」という人も一定数いるので、「リバ有り」と表記される事がありますので、リバが苦手な人は予め避けられるようになっているのです。
特に同人の場合はそれぞれのキャラに思い入れが強い場合が多いので、何で受けなの!?何で攻めなの!?といった事態に陥るケースが多くあります。特にリバは好き嫌いが別れる所ではありますが、あのキャラの受けも攻めも見たいと思う人であればリバ有りの作品を購入してみるのが良いかもしれませんね。
ちなみにリバの反対で『固定』という言葉もあります。固定とはリバの逆でカップリングの受けと攻めが固定されていて絶対に交代しない事を指します。リバが苦手な人は固定を、受けも攻めも見たいという人はリバを。これは個人の好き好みで選択するようにするのが良いでしょう。
砂を吐く
腐女子じゃない人は全く意味が分からないと思いますが、こちらの言葉もBL用語としてはごくごく一般的です。意味は『受けと攻めがあまりにラブラブなので気恥ずかしさに悶えて何かを吐き出す様』を表す時に使われる言葉です。
「○○と○○がラブラブすぎて砂吐いた」という風に使われます。甘ったるくて砂糖を吐くというのを例えた表現で、砂ではなく砂糖を使う場合もあります。どちらにせよ砂か砂糖のどちらかを吐くといった言葉を使用する時は、あまりにイチャイチャしすぎてコチラが恥ずかしくなるといった意味であると理解しておけば間違いないかと思います。
ホモ百合
受け同士が愛し合う事をホモ百合と言います。受けとは男性カップルにおいては女性側の役割を果たしている人達の事。百合とは女性同士の恋愛を指す時に使われる言葉ですが、BLにおける女性側である受けが愛し合う訳ですからホモ百合になるという訳です。
ちなみに別名は「ニャンニャンする」とも言います。BL作品でのホモ百合は可愛い男の子同士が多く、まるで子猫がイチャつきあっているかのような癒しの光景が多く繰り広げられる事があるのでニャンニャンと表現されるようになりました。
ナマモノ
BLは二次元ですがナマモノは三次元の男性同士でカップリングを楽しむ時に使用される言葉です。男性芸能人同士、アイドルや芸人、はたまた職場の同僚や上司と部下など、2人の関係を妄想しながら楽しむのがナマモノの正しい楽しみ方です。
BL同人誌にはこういったナマモノの妄想を漫画にしたものも意外に多く、芸能人同士、韓国のトップアイドル同士の恋愛を妄想した作品は常に人気を博しています。
BL用語(超上級者)
- 素クール:「好きだよ」「愛してる」などの恥ずかしい言葉をさりげなく言えるキャラの事
- 腐敵:「腐女子!」と後ろ指を差される事を全く恐れずに堂々としている人の事
- いばら:一般的ではないカップリングを好きになってしまった事
- わんこ萌え:まるでイヌのように健気に好きな人を一生懸命追いかける姿に萌える事
- ぶわっしゃー:鼻血が出るのはないかと思う位に萌えて興奮した時に使う表現方法。悶え苦しむときに使う
- 乙女フィルター:何でもどんな男性同士でもカップリングにしてしまう事ができる思考を持っている人の事
- ベーコンレタスバーガー:ベーコン(Bacon)レタス(Lettuce)の頭文字をとってBL。BLの隠語として良く使います。
- やおい穴:攻めの挿入を受け入れるための架空の穴の名称。睾丸と肛門の間にあるとされています
- ケモショタ:ショタキャラ(少年)と動物が合わさってできたキャラの事
- ロボやおい:意思疎通ができる男性型ロボットに男性が恋愛感情を抱いている作品につけられる名称の事
まとめ
BLを思う存分楽しむ為に覚えておきたい用語を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。最低限楽しむ為には基礎と上級を覚えておけば問題ないかと思います。さらに深くボーイズラブの世界にドップリと浸かりたいと思っている人は、カップリングの意味と言葉だけでなく、超上級者向けのBL用語も全て網羅しておくと更に深くBLを楽しむ事ができると思います。
まだまだBL用語は沢山ありますが今回はここまでにしておきましょう。専門用語が多く面白い言い回しが多いBLの世界…皆さんも足を踏み入れて沼にはまってみるのはいかがでしょうか?