セクシャルハラスメント(セクハラ)、モラルハラスメント(モラハラ)、パワーハラスメント(パワハラ)などなど…様々なハラスメントについてニュースなどで耳にすることも多いですが、実はハラスメントにはまだまだ沢山の種類があるということはご存知でしたか?
実は、世の中にはそれこそ数え切れないほどのハラスメントが存在しているんです。もしかしたらあなたも気づいていないうちに誰かからハラスメントを受けているかも?そして、もしかしたら誰かにハラスメント行為をしてしまっているかも…?
この記事ではハラスメントについて詳しく解説していきます。ハラスメントの定義、17種類のハラスメントなど、様々なハラスメントについてご紹介していきますのでハラスメントについて気になるという方はぜひ参考にしてみてくださいね!それではご紹介させていただきたいと思います。
目次
ハラスメントの定義とは?
まずはそもそもハラスメントとはどのようなものなのかということについてご紹介させていただきたいと思います。ハラスメントとは英語で「Harassment」と書き、様々な場面での「嫌がらせ」や「いじめ」のことです。
相手に対しての発言が行動が相手を心を傷つけたり、不快な気持ちにさせたり、怯えさせたり、脅威を与えたり、不利益を与えたり、尊厳を傷つけたりという行為は、本人の意図に関係なくハラスメントに当たります。
会社などで地位のある人が部下に権力をちらつかせて嫌がらせを行うパワーハラスメント、性的な嫌がらせを行うセクシャルハラスメントなどは話題に上ることも多く、現代社会でも多くの場面でこのようなハラスメント行為が見られるようです。
ハラスメントを行っている本人からすれば「そんなつもりじゃなかった」と言い訳をするかもしれないし、もしかしたら本気でそう思っているのかも知れませんが、大切なのはハラスメント行為を行う人ではなく、ハラスメント行為を受けた人がどのように感じるかです。ハラスメント行為を受けた人が苦痛を感じていれば、相手にそのつもりがなかったとしてもハラスメントに該当することが多くなります。
ハラスメントは同じ職場など、度々同じメンバーで集まる事がある場所では知らず知らずのうちに発生してしまうこともある問題で、セクシャルハラスメントという言葉は1980年代後半くらいからはよく聞かれるようになっていたそうです。1997年に男女雇用機会均等法が改正されてからは「セクハラ規定」が設けられ、今までは認識されていながらも定義がはっきりしていなかったセクシャルハラスメントという言葉の定義が確立されることとなったのです。そして、セクシャルハラスメントがセクハラとして社会に広く知られるようになると、徐々に他のハラスメントも「◯◯ハラスメント」という名前で現れるようになってきました。これはもちろん、セクハラという言葉が生まれたからそのようなハラスメントが登場したという訳でなく、今まではそれに該当するような言葉がなかっただけで、「セクハラ」という言葉が認知されたことで潜在していた様々なハラスメントが表面化してきたということです。
パワハラやセクハラなどのハラスメントが起きる場所として良く言われているのが「職場」ですが、ハラスメントは職場以外でも起こっています。
学校や病院など、人々が集まる様々なコミュニティ内でハラスメントがあり、その種類は多岐にわたります。以下の項目ではハラスメントの種類についてご紹介していきます。
17種類のハラスメント一覧
ハラスメントの定義についてご説明してきましたが、ここからはハラスメントには一体どのような種類があるのかということについてご紹介させていただきたいと思います。
1、セクシャルハラスメント(セクハラ)
セクハラは性別を問わず、性的な嫌がらせのことです。男性から女性に行われることが圧倒的に多いですが、女性から男性へのセクハラも存在しています。女性による男性へのセクハラは取り上げられにくく、それが問題にもなっているようです。
セクハラには「環境型セクハラ」と「対価型セクハラ」の2種類があり、環境型セクハラは性的な言動を繰り返すなどして、環境を悪化させることで、明確な不利益がなかたっとしても環境型セクハラに当たります。お尻を撫でたり、抱きついたり、お酌を強要したり、女性に対して出産や結婚のことを尋ねるなどもセクハラに該当します。
2、セカンドハラスメント(セカハラ)
セカハラとは、セクハラを受けた人が周りにその事実を訴えたことで非難されたり、圧力をかけられるなどの二次被害のことです。
「あなたから誘ったんじゃないのか」「なぜ家についていったのか」「それくらいは当たり前」など、被害者に非があるような言葉で責め立てられることもあります。
3、モラルハラスメント(モラハラ)
モラハラは直接肉体的な嫌がらせをするのではなく、言葉や態度によって相手を精神的に傷つけ続けることです。
モラハラは隠蔽されることが多いのも特徴で、言い換えれば「精神的虐待」「精神的暴力」でもあります。場合によっては被害者がうつ病を発症してしまったり、命を絶ってしまうほど追い込まれてしまうこともあります。
4、パワーハラスメント(パワハラ)
パワハラは同じ職場など上下関係がある場所で上司が部下を仕事の範疇を越えて肉体的、精神的に苦痛を与えることです。
1人だけ仕事を沢山振り分けられる、通常業務とは関係ないことばかりやらされるなどの他、殴る蹴るという暴力行為が行われることもあります。
5、アカデミックハラスメント(アカハラ)
アカハラとは、大学教授などが立場を利用し、学生に対して行う嫌がらせのことです。学生の研究論文にその学生の名前を載せない、実験装置などの使用を正当な理由もなく禁止するなどの行為が該当し、これによって学生は研究や学業に支障が及ぶこともあります。
6、リストラハラスメント(リスハラ)
リストラ対象者に対する嫌がらせのことをリストラと言います。パワハラの一種でもあり、リストラ対象となった人に無理な仕事を押し付けたり、窓際部署に異動させたりなどして仕事をやめるように追い込むハラスメントです。
7、ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)
「男らしさ」や「女らしさ」など、一般的な性差のイメージを強要する嫌がらせをジェンハラと言います。「男らしくない」「女なのにそんなのおかしい」など、偏ったものの見方によるハラスメントで、「男なんだから力仕事をして当たり前」「女はお茶くみでもしてろ」などの他、同性愛者などセクシュアルマイノリティへの嫌がらせもジェンハラに含まれます。
8、アルコールハラスメント(アルハラ)
上下関係を利用して部下に無理に酒を飲ませたり、罰ゲームなどで一気飲みをさせる、わざと酔い潰れさせるなどの他、飲み会でお酒が飲めない人に対しての配慮をせず、お酒以外の飲み物を用意しないなどの行為はアルハラです。
9、テクスチュアルハラスメント(テクハラ)
テクスチュアルハラスメントとは、文学作品など文章にたいして性差別を行うことで「こんな作品を女が書けるわけがない」「男のゴーストライターがいるはずだ」など、現状では主に女性に対して行われるハラスメントです。
10、スクールセクシャルハラスメント(スクハラ)
学校で生徒に対して教師が行うセクハラのことで、恋人はいるのかと尋ねたり、何の根拠も無しに交際を禁止したり、教育と称して生徒を裸や下着姿にさせる、身体を触るなど、児童に対する性的虐待とも言える内容を含んでいます。
11、ドクターハラスメント(ドクハラ)
医者から患者に行われるハラスメントのことで、患者を身体を診ている医者という立場を利用し、言動や態度などで患者にストレスを与えたり、不快な思いをさせることが該当し「そんな事を言うなら他の病院にいけ」「今すぐに手術しなければ治らない」などと脅すようなことを行ったり、必要のない治療や検査を受けさせるなどの行為があります。
12、キャンパスハラスメント(キャンハラ)
キャンハラ様々なハラスメントが大学(キャンパス)で行われることで、セクハラ、パワハラ、アカハラを始めとして様々なハラスメントを総合し「キャンパスハラスメント」として、多くの大学が対策を行っています。生徒と教師の関係だけでなく、学生同士のハラスメントも含まれます。
13.カラオケハラスメント(カラハラ)
上下関係を利用し、カラオケで歌うのが苦手な人に対して無理やり歌うことを強要させることを指しています。中には本当に人前で歌うのが嫌いな人もいるので、注意が必要です。
14、ブラッドタイプハラスメント(ブラハラ)
血液型によって性格が違うという「血液型占い」の影響から、血液型でその人の性格や人柄を決めつけようとするのはブラハラと言われています。
血液型占いには根拠はないものの広く知られており、偏見やいじめに繋がることもあります。
15、スモークハラスメント(スモハラ)
タバコの煙によって非喫煙者に受動喫煙をさせたり、無理やりタバコを吸わせようとすることはスモハラです。体質によっては咳が止まらなくなってしまったり、目が痛くなる人もいるため注意が必要です。
16、エレクトロニックハラスメント(エレハラ)
電磁波や電波などエネルギー媒体による嫌がらせのことをエレハラと言います。透過性が低く防ぐことが難しい低周波の音波は人間の神経に作用し、耳なり、痛み、痙攣を引き起こすことがあるとされています。
17、テクノロジーハラスメント(テクハラ)
パソコンやスマホなど、ハイテクノロジー技術に詳しい人が詳しくない人に対して行なう嫌がらせのことで、「そんなこともわからないの?」とプレッシャーを合えたり、わざとわかりにくく指導したりする行為が該当します。
まとめ
ハラスメントの定義と種類についてご紹介させていただきました。こうして見てみると行動全てに「ハラスメント」がついてしまいそうですよね。
ハラスメント行為を受けている人は被害者です。自分を責めず、我慢せずに対処法や解決法を探しましょう。