UPDATE:2019.08.23
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LGBTとは?正しく知っておくべき基礎知識5つを詳しく解説!

インターネットが普及した近代になって日本でも今まで以上に話題に上ることが多くなった「LGBT」。LGBTとは、Lesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)、Bisexual(バイセクシュアル)、Transgender(トランスジェンダー)の頭文字を取った単語のことで、性的少数者を指すセクシュアル・マイノリティの総称の一つとなっています。LGBTは他にも「LGBTQ」「LGBTQIA」「LGBTTIQQ2SA」「LGBTs」「LGBT+」なとど様々な呼び方をされており、どれも微妙に意味が異なっていますが、ややこしくなってしまうためここではLGBTについて詳しくご紹介させていただきたいと思います。

LGBTの考え方や置かれている環境や法律などは国によって異なっていますが、今の日本では肯定的に考えられているイメージですよね。しかし最近ではこのLGBTという言葉やセクシュアル・マイノリティというくくりをすること自体が問題なのではないかという声も上がっています。LGBTやセクシュアル・マイノリティについてはとても複雑で、正しいを思っていたことが実は間違っていた、全く違う考え方をしていたということも。

ここではそんなLGBTやセクシュアル・マイノリティについての正しい基礎知識をご紹介させていただきたいと思います。

LGBTの基礎知識5つ

それでは早速LGBTについて詳しく解説していきたいと思います。とはいえ、ここに記載するのは世間で言われているLGBTの定義であり、LGBTについての考え方は人それぞれ。本当に沢山の意見が存在しているため、はっきり「コレだ!」と断言することはとても難しくなっています。LGBTについては今後も世界でも日本でも様々な議論が交わされることになるのではないでしょうか。

LGBTの基礎知識その1「そもそもLGBTとは?」

上でもご紹介させて頂いた通り、LGBTとはLesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)、Bisexual(バイセクシュアル)、Transgender(トランスジェンダー)の頭文字を取ったことがです。レズビアンとは女性同性愛者、ゲイとは男性同性愛者、バイセクシュアルは両性愛者、トランスジェンダーは性別越境者のことを指しています。

これらのLGBTの人たちを総称してセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)ともいいます。世界にはLGBTの人もたくさんいますが、圧倒的に多いのは異性愛者ですよね。異性愛者のことはヘテロセクシュアルといい、同性愛者の人たちが異性愛者を呼ぶ際にはこの「ヘテロ」のほか、「ストレート」や「ノンケ」ということもあります。

LGBTの基礎知識その2「性はグラデーション」

性別と言うと「男」「女」の2つを思い浮かべるのではないでしょうか?しかし、LGBTの性について考える時には性はグラデーションとして考えます。その時のポイントとなるのが主に3つの事柄です。

  • 身体の性…身体的特徴に現れる性のことです。
  • 心の性…性自認ともいいます。自分はどんな性なのかと、自分で思うこと。自分は男性だと思う人、女性だと思う人、どちらでもないと思う人、決めたくないと思う人など沢山あります。
  • 性的指向(セクシュアリティ)…どんな性を好きになるか、または好きにならないかなどです。異性を好きな人も居れば同性を好きになる人も、どちらの性も好きになる人もいます。性別で好きになる人を決めたくないと思う人も、人を好きにならないという人もいます。

このように、ただ一言で「性」と言っても沢山の考え方が存在しています。物事を考える時というのは、どうしても自分が生まれ育ってきた環境に影響されるため広い目で物事を捉えることが出来なくなってしまうこともありますが、このように性について、LGBTについて正しい知識を身につけることで、より広い視野で性について考えることが可能になるのです。

LGBTの基礎知識その3「セクシュアリティは様々」

上のように考えると、セクシュアリティ(性的指向、恋愛や性愛がどんな対称に向かうのか)もとても豊富になるということがわかると思います。少しややこしくなってしまいますが、男性に生まれたものの(身体の性)自分ことを女性だと自認し(心の性)、女性を好きになる(性的指向)という場合もあるのです。だからこそ、セクシュアリティはくっきり分かれているのではなく、グラデーションなのです。

このようにセクシュアル・マイノリティについての考え方はとても複雑ですが、とはいえ、難しく考えずにとにかく自由でいいと考えれば何も難しいことはないと言えるかもしれません。

LGBTの基礎知識その4「LGBTの他にも様々なセクシャリティがある」

LGBTはLesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)、Bisexual(バイセクシュアル)、Transgender(トランスジェンダー)を表している言葉ですが、じつはこの他にも多様な人達が存在しています。

  • パンセクシュアル…全性愛とも呼ばれ、性別で好きになる人を決めない人たちのこと。性別は意味のないものだという思想を持ち、性別にとらわれることなく特定の人を好きになっているだけだと考えている人もいます。パンセクシュアルは人間という種として愛している人たちです。
  • Xジェンダー…心の性を男性・女性のどちらかに決められない・決めない人たちのこと
  • Aセクシュアル…無性愛者とも呼ばれ研究者は性的な関心がない・少ないと定義しているものの、定義は様々。恋愛や性的ではない関係のみを持つ人、性的欲求や行為の両方がない人を指す事が多いようです。
  • ノンセクシュアル…恋愛感情は持つものの、性的な欲求を抱かない人たちのこと。付き合っていてもセックスをしないカップルは近年増えているようです。
  • トランスヴェスタイト(クロスドレッサー)…異性が着るような服を好んでよく着る人たちのこと。
  • インターセックス…インターセクシュアルとも呼ばれ、性分化疾患という疾患です。体内に精巣と卵巣があるという人や、男性器があるものの体内には卵巣があるなど、身体に男性と女性の両方の特徴がある人のことを指しています。インターセックスの人からするとLGBTに含まれているのは違和感を感じると言う人もいるようです。

このようにセクシュアリティには様々な種類があります。

LGBTの基礎知識その5「カミングアウト」

性的に大多数である異性愛者(ヘテロセクシュアル)はわざわざ誰かに「自分は男が好き」「自分は女が好き」と表現することはありませんよね。性的少数者であるLGBTの場合、自分のセクシュアリティを周りの人に打ち明ける「カミングアウト」というのが人生にとって大きなイベントになります。全てのLGBTの人が自分のセクシュアリティを明かすというわけではありませんが、自分のセクシュアリティについて抱えていた思いを改めてしっかりと自覚し、さらにそれを自分の身の回りの他人に伝えて理解を得ようとするというカミングアウトという行為は、人によっては人生を左右することすらあるとても重要なイベントです。

LGBTであることをカミングアウトした芸能人やアーティストも数多く存在していますよね。もともと、このカミングアウトは海外で「Come out of the closet(クローゼットの中から出る)」と言われていました。今までクローゼットの中に閉じこもって誰にも知られないようにしていたこと、誰にも言えずに閉じ込めていた気持ちを打ち明ける、そんな意味の言い回しとなっています。この言い回しが短縮されて今のように「Come out」と使われるようになりました。日本では「Come out」よりも「カミングアウト」と言われています。

10月11日はカミングアウトの日と呼ばれているのはご存知でしたか?ゲイのYouTuberとして知られているかずえちゃんは毎年YoutubeにLGBTのカミングアウトストーリー動画をアップしているので、気になる人はチェックしてみるといいかもしれません。

気をつけなければいけないのは、このカミングアウトは必ず本人が行うということ。勝手に誰かがセクシュアリティを周りの人にバラしてしまうようなことは絶対にNG。このように、自分が意図していないのに周りの人にセクシュアリティをバラされてしまうことを「アウティング」といいます。

日本と海外のLGBTの割合

では、一体日本や世界にはどのくらいのLGBTの人たちが存在しているのでしょうか?周りにLGBTの人たちがいるという人も、LGBTの人は実際どのくらいいるのだろうかと考えたことがあるのではないでしょうか?電通ダイバーシティ・ラボが2015年に調査した結果によれば、日本では7.6%の人たちがLGBTに該当するそうです。(調査対称は20〜59歳)

ではアメリカではどのくらいかというと、2018年の調査では4.5%という結果に。自由の国というイメージのあるアメリカですが、日本よりも少ないというのは意外ですよね。日本は同性婚が認められていない国ですが、アメリカに比べるとLGBTへの攻撃的な差別が比較的少ないということも理由になっているのかもしれません。

イギリスでは2.0%、ヨーロッパでは5.9%という結果になりました。海外では多くの有名人の人たちがLGBTであることをカミングアウトしているイメージでしたが、アンケート結果からすると日本の方がLGBTの割合は多くなっているようです。

まとめ

LGBTについて、いかがでしたでしょうか?「性」について改めて考えてみると、とても複雑なんだということがわかりますよね。以前は閉鎖的だったり差別的だったりしたLGBTに対しての考え方も現在では広く多様性が認められるようになり、多くの人がオープンにLGBTや性について語れるようになりました。これから時代の流れと共に日本でのLGBTがどのように変化していくのか、それはわかりませんが、全ての人が自分らしく暮らすことが出来る社会になることを願ってやみません。

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