「ヤマアラシのジレンマ」とは?恋愛でよくある5つの例を紹介
UPDATE:2019.08.21
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「ヤマアラシのジレンマ」とは?恋愛でよくある5つの例を紹介

皆さんは「ヤマアラシのジレンマ」という言葉ご存知でしょうか?ヱヴァンゲリヲンでは「ハリネズミのジレンマ」という言葉が使われ話題となりました。

ヤマアラシは動物の一種で、身体には鋭い針が何本も張り巡らされています。そのためヤマアラシ同士が寄り添おうとするとお互いの身体を傷つけてしまいます。

そんな状況を恋愛に置きかえた時に使う言葉です。この記事では「ヤマアラシのジレンマ」という言葉ができた理由やヱヴァンゲリヲンで使われた時の説明や、恋愛におけるヤマアラシのジレンマの状況になりやすい例を5つご紹介して行きます。

「ヤマアラシ」ってどんな動物?

ヤマアラシの最大の特徴は背中に長く鋭い針状の体毛が密生していることです。また他の体に針が生えている動物と異なるのは積極的に攻撃を行うということです。ハリネズミなどは他の動物から身を守るために体に針を生やしていますが、ヤマアラシの場合は自分で攻撃を仕掛ける側になります。攻撃力はかなり高く相手に致命傷を負わせることも珍しくありません。さらに基本的に群れでは生活せずに単独で行動をします。子育ての時だけオスメス一緒に作業をしますがそれ以外では一人なのです。また日本の妖怪の「ヤマオロシ」はこのヤマアラシがモデルになったとも言われています。体に針がある動物の中でも防御ではなく攻撃として身にまとっているのは珍しいと言われています。

「ヤマアラシのジレンマ」ってどういう状況?

哲学の用語でも用いられる「ヤマアラシのジレンマ」ですが、一体どういう状況のことをいうのでしょうか?先に結論を言うと

「近づきたいのに近づけない」

「距離を置きたいのに寂しくて近づきたい」

というような距離感に対するジレンマのことを指します。本心とは違うような状況になってしまうこと。一定の距離を保つことが一番良いということを指します。

このような状況を「ヤマアラシのジレンマ」と呼ばれるようになったのは体に生えている針が理由です。寒い冬にヤマアラシたちが集まってお互いに寄り添い温め合おうとしましたが、針が他の仲間に刺さってしまうので近づくことができない様子から名付けられたとされています。

恋愛だけではなく「人と人は上手く一定の距離を保つことが需要ですよ」という時に多く使われるようです。ちなみにヤマアラシたちは針がない頭部をくっつけ合って体温を保ったりするそうです。

あなたが相手との距離を詰めようとすると、相手に自分の針が刺さって不快に思うことがあります。逆に距離を離し過ぎると温め合うことができない。これが「ヤマアラシのジレンマ」です。

ヱヴァンゲリヲンで「ハリネズミのジレンマ」というタイトルが使われ有名に

今でも新たな映画を作成している国民的大人気アニメ「ヱヴァンゲリヲン」のタイトルで「ハリネズミのジレンマ」が使われ話題となりました。

あれ?ハリネズミ?ヤマアラシじゃないの?

と思いますよね。実際に「ハリネズミのジレンマ」でも使い方は合っているそうです。異なる点としてはヤマアラシは攻撃型なので自分から距離を詰める時のもどかしさです。しかしハリネズミは受ける側のもどかしさを表しています。本当は近づいて欲しいのに無意識に出す針のせいで距離が詰められない様子のこと指します。タイトルは「ハリネズミのジレンマ」ですが作中では「ヤマアラシのジレンマって知ってる?」というセリフが使われており、わざとハリネズミにしていることが分かります。

作中では主人公のシンジがエヴァに乗ることから逃げ出したにも関わらず一緒に住んでいた上司でもあるミサトさんが、脱走するシンジを引き留めることができなかった時に使われています。その時の上司と部下の関係、同じ家に住む保護者のような関係、色々な思いが重なりヤマアラシのジレンマとなっているようです。

「ヤマアラシのジレンマ」と言われる5つの状況を紹介

「ヤマアラシのジレンマ」は恋愛以外にも家族だったり、友人とのことだったり色んな場面で使われる言葉です。しかし今回は恋愛でこんな人がヤマアラシのジレンマになりやすいとか、こんな男女の関係の人たちが陥りやすいよという例をご紹介します!ジレンマというだけあって良い状況とは言えません。なるべくならそうならないように注意する必要があると思います。この例を参考にしてヤマアラシのジレンマに陥らないように注意してみてください。

ヤマアラシのジレンマ例その1:ケンカが絶えないカップル

一つ目に陥りやすい状況は長年付き合ったカップルや夫婦です。何でも言い合えるのでケンカになりことも多いですが、きっとケンカしたいわけではないと思います。本当はもっとちゃんと距離を近づけたいのに、近くになると針(言葉)で攻撃してしまい、結局また距離が遠くなってしまいます。周りからすれば「ケンカするほど仲がいい」とか「なんでも言い合えるほど深い仲」とか言われますが、本人たちは意外とこの状況にモヤモヤしているはずです。会う前は優しくしようと思ってもいざ本人を目の前にするとどうしても嫌味なことを言ってしまったり…。

そんな時は少し距離を空けてみると良いかもしれませんね。近すぎると自分の針が相手に刺さってしまうので、そうならない距離を保つようにしましょう。しかしここで注意するべきは距離を空けすぎると別れる原因にもなるので丁度いい距離を見つけましょう。きっと針を出さずに近づける日が来ると思います。

ヤマアラシのジレンマ例その2:トラウマを抱えている人

トラウマを抱えている人もこのジレンマに陥りやすいです。しかしこれはヤマアラシではなくハリネズミの方が正しいですね。自分を守るための針になります。本当は恋愛をしたくて近づきたいのに、過去のトラウマが蘇って自己防衛のために距離を置いてしまう時の状況です。恋愛じゃなくても友達とのケンカでもこのジレンマあると思います。

恋愛でも友達関係でも「もっと距離を縮めたい」と言う感情と「また傷つくのは嫌だ」という感情が合わさってヤマアラシのジレンマ状態に陥るのです。先ほどは距離を一旦遠くすることで解決に向かうと思いますが、この例だと逆に勇気を出して近づくことで悩みが解決しますね。簡単ではないと思いますが、逃げていても問題は解決できないので一歩踏み出す勇気を持ちましょう!

ヤマアラシのジレンマ例その3:片思いの最中

ヤマアラシのジレンマは片思いの最中がかなり多くなるのではないでしょうか?本当は好きだからもっと近くにいきたい。でもこの関係が崩れたら…と思うとなかなか踏み込めない。まさしくヤマアラシのジレンマですね。強がって「好きでいるだけでも十分」と自分を誤魔化していても、実際は付き合いたいと思っている人がほとんどですよね?「告白」と「傷つきたくない」この2つの感情がぶつかり合うことでジレンマが発生します。

個人的な意見としては「傷つきたくない」という気持ちで距離を保つよりも一気に距離を詰めて「告白」するべきだと思います。片思いの状態が続くことは決して良いことではありません。後々その時のことを振り返るともっと早く行動しておけば良かったなと後悔することが多いと思います。振られる怖さもありますが、ダラダラとその状況を続けるよりもダメならダメでさっさと次に行く方が良いと思います。

ヤマアラシのジレンマ例その4:自分に自信がない人

自分に自信がない人もよくヤマアラシのジレンマになってしまいます。特に「好き避け」になってしまい、好きだから避けてしまう。好きだから意識して距離を置いてしまう。と言う状況になりがちです。本当はもっと仲良くなりたいとおもっているはずなのに、いざ好きな人を前にするとわざと見ないようにしたり、その場からいなくなったり、会話が続かなかったりします。これはトラウマにも近い感じがあり「ハリネズミ型」だと思います。

この状況だともし相手から何かしらのアピールがあっても気付けない場合が多くあります。冷静な判断ができない場合も多いので、普通にいれるように頑張る必要があります。自分に自信を付けるために新しく何かを始めたりして、自分が変わらないとなかなか解決することは難しいかもしれませんね。

ヤマアラシのジレンマ例その5:本音を言い合えないカップル

最後は本音を言い合えないカップルです。この状況のやっかいな所はどっちも距離を縮めないので解決ができないことです。本当はお互いにもっと相手のことを知りたいと思っているにも関わらずどっちも微妙に壁を作ってしまうのです。「なんか付き合う前の方が仲良かったかも」と思う人もいるかもしれませんね。

本音が言えないのは相手を気にしすぎていることが多くあります。「怒らせたらどうしよう」とか「嫌われたら」という不安な気持ちをお互いが持っていることになります。しかしこのままでは良い関係を築くことは難しくなります。相手と長い間付き合いたいと思うなら、ぶつかる覚悟を持って本音を言い合うことも重要だと思っています。

まとめ

恋愛をしていて逆に「ヤマアラシのジレンマ」にならないことの方が少ないのではないかと思います。好きという感情が芽生えた時点である程度の不安や緊張のようなものは発生すると思います。また付き合いたい、仲良くなりたいという欲も発生します。

そうなるとどうしてもヤマアラシのジレンマのような状況になってしまうのではないでしょうか?問題はその状況になった時にどうするかが需要だと思います。今現在、好きな人がいて悩んでいるとか、付き合っている人について違和感を感じている人は「距離感」を意識して接してみてはいかがでしょうか?

冒頭でも言いましたが「ヤマアラシのジレンマ」というのは距離についてのジレンマです。落ち着いて自分と相手との距離をもう一度図って上手な付き合い方を目指しましょう!この記事で少しでも多くの人の悩みが解決できれば嬉しいです♪

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