先進国の中でも特に働きすぎな国として有名なのが日本。ヨーロッパは諸外国では休暇を上手に利用して、有給休暇や育児休暇をとる事を労働者の権利と主張する国が多いですが、日本ではまだまだ労働が一番で家族サービスや休暇は二の次という印象です。
特に仕事が大好きという訳でもないのに朝から晩まで毎日働いている人、仕事が大好きでずっと働いている人と気持ちは様々かもしれませんが、気付いたら仕事中毒のワーカホリックになっているなんて人も日本人の中には特に多いと言われています。
ワーカホリックとはどのような特徴を持っている人の事を言うのでしょうか。仕事中毒になっているかも知れないと思ってしまった方は、ワーカホリックの人の特徴と自分を照らし合わせてみてチェックしてみて下さい。
目次
ワーカホリックとは
ワーカホリックとは『Work』と『Alcoholic』を掛け合わせたもので、直訳すると『仕事中毒』という意味になります。厳密に言うと中毒症状には含まれませんし、はっきりとした定義も決められている訳ではありません。ワーカホリックを好意的に評価する人もいる位です。
しかしワーカホリックは常に仕事を切り離せない心理状況にある為に、気付かない所で心身に大きな悪影響を及ぼしている可能性も否めません。
心筋梗塞等のリスクが高い
プライベートを犠牲にして仕事に打ち込むことを日本では美徳とされていますが、海外から見ると古い考え方です。しっかりとプライベートを充実させる事で仕事にも良い影響を与えると考えるのが海外の考え方で、以前に比べれば日本でも仕事環境は改善されつつあるとは言え、まだまだブラック企業が多くある事などから考えてもワーカホリックが解消されているとは言えません。
ワーカホリックのリスクとしてはやはり心身の異常です。若くして仕事に打ち込みすぎてしまうと、急に倒れて心筋梗塞等の病気にかかったり、知らない間に精神的に病んでいていきなり病に伏したり、うつ病になってしまったなんて人も多くいます。ほとんどの人が好きで仕事をしている訳ではありませんから、仕事をしていないと不安という強迫観念に襲われてしまうのは、ある種では中毒症状であり病気と捉える向きもあるのです。
仕事中毒になってしまう理由
ワーカホリックになる理由は仕事環境や仕事に追われているうちに根付いてしまった心理による影響が多いと言われています。
- 超激務でアドレナリンが出て忙しい自分に幸福感を持っている状態
- 仕事をしなければならないという全く根拠のない強迫観念に負われている状態
基本的にはどちらかの心理状態が影響してワーカホリックになってしまう可能性が高いと言われています。長期間働きすぎると必ず心身に悪影響が出ます。長い間まともに寝ていないと冷静な判断能力が薄れていきますので、それもワーカホリックを助長する原因であるとも言われています。
しかしワーカホリックは簡単に治せるものではありません。ワーカホリックの方にとっては仕事を休む=出世コースから外されて人生リタイアというイメージを持っているからです。仕事を頑張る事が全てと考えている真面目な人ほど、ワーカホリックになって仕事中毒になってしまう傾向にあると言えるでしょう。
あなたは大丈夫?ワーカホリックの人にありがちな特徴
それでは早速ここからはワーカホリックな人にありがちな特徴を紹介していきたいと思います。自分では真面目に仕事をこなしているつもりであっても、それはもしかしたら仕事中毒のワーカホリックかもしれません。
心身ともに病んでしまう前に、以下の項目に多く当てはまる方は仕事のやり方を少し考えるべきだと思います。頑張る事も勿論大切ですが、それ以上に大切なのが人生を豊かにする事。休む事もとても大切な事なんです。
休日の過ごし方が分からない
ワーカホリックな人はせっかくの休日にも何をして良いか全く分からずに、ただ自宅でゴロゴロして眠って終わりというケースが多いんだそうです。その理由は仕事中に次の休みに何をしようかなどと全く考えないことが原因です。
普通の人は仕事の休みに何をしようかを仕事中や仕事が終わった後に考えます。次の休みは映画を見に行こう、買い物に行こう、行きたかなったお店に行ってみよう、美容室に行こう…そんな風に次の休みを楽しみにしながら辛い仕事を頑張るというのが普通の人の考え方です。
しかしワーカホリックの方はそんな事は全く考えません。休日とは文字通り仕事を休んで休養をとるのが目的の日であり、男性は女性に関わらず、休日に何もやる気が起きなくてダラダラ過ごしてしまう方はワーカホリックの傾向にあると言われています。
仕事をする以外の選択肢を考える事が出来ないのは仕事中毒になる一歩手前の状態です。そういう方は休みの日に無理をしてでも何かしらの予定を入れて仕事以外の事で楽しみを見つけるようにするのが良いでしょう。休みを楽しみにするという生活サイクルをしっかりと作る事もより良い仕事を行う上では大切な事です。
プライベートが全く充実していない
ワーカホリックな人はリアルが充実していない傾向にあると言われています。プライベートで楽しみがない為に仕事に打ち込む以外にする事がなく、仕事ばかりしていてもプライベートで寂しがってくれる人がいない為に、どんどん泥沼にはまっていってしまうという訳です。
リアルが充実していないというのは彼氏がいなくて友達がいないという事以外にもあります。例えば映画が趣味の方であれば仕事終わりや休日に映画を見る事でストレスを発散する事が出来るでしょう。スポーツやジムに行く事が好きな人も同様で、そういった仕事以外の時間でプライベートを充実させる事が仕事を効率化させる上でも大切な事なのですが、趣味も彼氏も友達もいないという方はプライベートが楽しくありませんので、無理してでも仕事に打ち込んでしまうんですね。
つまり『仕事が趣味』という状態であると言う事です。日本では趣味が仕事な人は重宝がられる傾向にありますが、簡単に言うとリアルが充実していないだけです。仕事以外の何かを見つける事が先決だと思います。
完璧主義者
ワーカホリックな人は完璧主義者な人が多いと言われています。仕事でもプライベートでも1から100まで常に完璧でなければ気が済まないので、中途半端に終わらせる事ができず始める事もできないという方が多いのです。
仕事は基本的にはチームで行うものであり、あなたが個人で請け負っている仕事であっても分担する事で効率的になり会社としての負担もなくなっていく事もあるはずです。しかし完璧主義者の方は自分一人で仕事を頑張ってしまう傾向にある為、無理をして頑張ってしまう傾向にあります。
普通の人であれば「この量の仕事は全て自分でこなす事はできないから誰かに協力してもらったほうが良いな」と考えるのですがワーカホリックの方にそのような考えはありません。全て自分で行いたいという願望から、無理な仕事の量であっても引き受けてしまい、許容量を超えた仕事を自宅に持ち込んでしまう傾向にあります。その結果、自宅で休み中でも仕事をするといった状況に陥ることになり、仕事しかしていない生活になってしまうという訳なんですね。
断れない性格
ワーカホリックの方は気遣いができる良い人が多いのです、気遣いは裏を返せば人に迷惑をかけてはいけないと思ってしまっている人が多く、根底には人に嫌われたくないと思っています。そうなると無理な仕事を振られても断れず、仕事がどんどん溜まってしまい、許容量を超えた仕事をしてしまい、結果的にワーカホリックになってしまうという訳です。
社会でも学校でもそうですが、人の良さに付け込むズル賢い人は多くいるものです。持ち前のド真面目な性格で睡眠時間を削ってまで人に押し付けられた面倒な仕事をこなしてしまう性質がありますので、結果的に断れない性格が災いして、いやな仕事を淡々とこなすワーカホリックになってしまうという訳ですね。
出勤時間が早く定時で帰られない
気がつけば職場に来るのがいつも一番早い人、気がつけば同僚や上司は全員帰宅していて、いつも職場を後にするのが最後の人もワーカホリックの可能性があります。ラッシュ時間を避ける為だったり仕事前に一服したいという理由から出勤時間を早めにして落ち着く時間を作りたいと考えている人は多くいますが、それならば定時でしっかりと帰宅するべきです。
ワーカホリックの方は人よりも多くの仕事をこなしてしまう傾向にあります。それも人は押し付けていないのにやってしまう傾向にある人が多く、良い意味で言えば仕事に真面目で上昇志向があると考える事も出来ますが、悪い風に取ると仕事のやり過ぎてプライベートをおろそかにしているとも取れます。
仕事が終わり自宅でゆっくりする時間を作る事も仕事を頑張るモチベーションを上げる大切な役割のひとつです。長くその会社で働きたいと考えているのであれば、そのような仕事中心すぎる生活は必ず長続きしませんので、いつも職場にくるのが早くて、残業も多いという方は仕事に囚われている可能性がありますので、仕事時間の調整を行ってみるのが良いでしょう。
まとめ
先進国の中でも労働時間が長く、勤勉であるという印象が強く根付いている日本。ブラック企業やサービス残業と言う言葉が普通のものになっている時点で、日本は労働に囚われているという見方が出来るかと思います。労働をしなければいけない、働かないといけないという強迫観念に囚われて仕事をしても良い結果が出る事は少なく、しっかりと休んで次の仕事に備えて英気を養うというのも大切な事です。
もしかして私ってワーカホリックかも…そう思った事がある方は上記で紹介した特徴と自分を重ね合わせてみてください。多く当てはまる方は仕事のやり方を変えないと、後々大変な事になってしまうかも…!