すぐ実践出来る!対人ストレスを解消して心を軽くする5つの方法
UPDATE:2019.09.12
人間関係

すぐ実践出来る!対人ストレスを解消して心を軽くする5つの方法

自己啓発の父として知られているアルフレッド・アドラーが残した言葉に「すべての悩みは対人関係の悩みである」という言葉があります。

人のあらゆる悩みを深く探っている行くと全てが対人関係に行き当たるとアドラーは考えていたようです。これについては様々な意見がありますが、少なくとも「対人ストレス」が現代人にとって大きな課題となっているのは事実でもありますよね。人間関係のストレスを抱えている人は本当に多いものです。

しかも、この社会に生きていれば人間関係から逃れることは出来ません。山にでもこもって一人で生活しているなら別ですが、そんな仙人のような生活はできませんよね。都会でも田舎でも、どんな場所に住んでいても対人ストレスはあるもの。しかし、ずっとストレスを溜め続けるのは辛すぎます。

そこで、この記事ではそんな対人ストレスを効果的に解消して心を軽くするための方法について詳しく解説していきたいと思います。今対人関係に悩んでいる、大きなストレスを抱えてしまっているという人は是非この記事を参考にしてみてくださいね。

ストレスとは?

当たり前のように使われている「ストレス」という言葉ですが、対人ストレス解消法の前にまずはこのストレスという言葉について詳しく知っておきましょう。

「ストレス」という言葉は元々は心理学の分野ではなく物理学で使われていた言葉です。物体が外側からの圧力によって歪んでいる状態のことで、ストレスを風船に例えてみるとわかりやすいかもしれません。風船を押さえる力が「ストレッサー」、そしてストレッサーによって風船に歪みが生じた状態のことを「ストレス反応」と言うのです。ストレッサーには様々な種類があり、暑さや寒さなどの気温差や騒音などの「物理的ストレッサー」、公害や薬物や酸素欠乏などの「化学的ストレッサー」などがありますが、主に私達が普段「ストレス」として扱っているものの多くは仕事や家族、友達との人間関係の問題「心理・社会的ストレッサー」のことを指しているのです。

心理学や医学の分野でのストレッサーは心や身体にかかる刺激のこと、ストレス反応はストレッサーに対応しようとして心や身体に生まれた様々な反応のことを指しています。

ストレスと友達になる

「ストレス性胃腸炎」など、ストレスは身体に様々な悪影響をもたらすことが知られていますよね。そんなストレスは百害あって一利なしと、完全なる悪者にされてしまいがちですが、実はそんな今までの考え方をガラリと変えてしまうような追跡調査研究の結果がアメリカで報告されているんです。

心理学者ケリー・マクゴニガルによるもので、「TED」の動画もあるためもしかしたら知っているという人もいるかもしれません。動画で語られているの内容の一部を抜粋してご紹介します。

この研究はアメリカで3万人の成人の動向を 8年間 追跡調査したものですこの研究ではまず 「去年どれ位ストレスを感じましたか」 「ストレスは健康に害になると信じますか」 といった質問を参加者に答えてもらいますそして後に 公開されてる死亡記録を使って 参加者の誰が亡くなったか調べました

前年にひどいストレスを経験した人たちは 死亡するリスクが43%高かったのです しかしこのことはストレスが健康に害を及ぼすと 信じていた人たちだけに言えることでした

ひどいストレスを経験しても ストレスが無害だと思う人たちの 死亡リスクは上がるどころか ストレスが殆どなかったグループと比較しても 研究参加者の中で 最も低いものでした

研究者は死亡者数を8年に渡り追跡し 18万2千人のアメリカ人が ストレスからでなくストレスが体に悪いと 信じていた事によって 死期を早めたと判断しました

これは年に2万人以上に及ぶ死者数です この推定が正しければ昨年アメリカでは ストレスが体に悪いと信じる事が 死因の第15位だったことになり それは皮膚がんや HIV/AIDSや 殺人よりも多くの人の命を奪っていることになります

引用元:ストレスと友達になる方法

なんと、ストレスが身体に悪影響を及ぼすわけではなく、「ストレスが身体に悪影響だと信じていること」が身体に悪影響を与えているんだということがわかったんです。これは凄いことですよね。また、動画の中では「ストレスが人を社交的にする」ということについても語られているため、気になる方は是非チェックしてみてください。

この結果からわかるのは、ストレスに対する考え方を変えれば自分の感じ方や受け止め方、考え方も変わるということです。

ストレスは感じやすい人・感じにくい人がいる

もう気づいているかもしれませんが、ストレスは「感じやすい人」と「感じにくい人」がいます。一体どんな人はストレスを感じやすく、どんな人はストレスを感じにくいのでしょうか?

それは「思い込みの強さ」にあるとされています。思い込みは普段自分でも気づかないうちに生じてしまうことがありますよね。「〇〇はこうあるべきだ」「◯◯は◯◯である」など。

この思い込みについて柔軟な人はストレスをあまり感じることなく処理出来るのに対し、思い込みが強く、柔軟に対応することが出来ない人はどんどん視野が狭くなってしまいます。

そして、自分が思っている「◯◯はこうあるべきだ」などの考えから大きく外れてしまっていることが起こると、そのギャップを素直に受け入れることが出来ず、「どうして?」「なんで?」「そんなはずない!」と不安や不満や焦りが生まれ、怒りという気持ちに繋がっていきます。

「思い込み」は事実でもなんでもないのです。ただ自分が「◯◯だ」と思い込んでしまっているだけで、つまりは思い込むことで本来の事実を歪めてしまっている状態です。このような思考の癖を持っている人はどんどんストレスが溜まり、そしてそれが積み重なっていき、心や身体に不調を起こしてしまうことになるのです。

対人ストレスを解消する方法5つ

辛い対人関係のストレスはただただ溜め続けるだけでなく、解消することも出来ます。ここからは対人ストレスを解消する方法についてご紹介させていただきますので、辛いストレスを抱えてしまっているという人は是非これからご紹介する対人ストレス解消法を実践してみてくださいね。

対人ストレス解消法その1「客観的事実の把握」

まずはそもそも対人ストレスを感じにくくすることで対人ストレスを解消するという方法をご紹介致します。それが「客観的事実の把握」です。

ストレスを感じやすい人に多い「思い込み」は事実を捻じ曲げてしまっている状態です。そしてそんな思い込みを払拭するために必要なのが省略・歪曲・一般化による客観的事実の把握です。

普段、何かを考えるや誰かに話す時、誰かの話を聞く時、いちいち省略・歪曲・一般化なんてことは考えませんが、実は私達はこれらのことを無意識に行っているのです。

  • 省略…人と話す時に思っている事全てを伝えるのではなく省略して必要だと思うことだけ伝えている
  • 歪曲…ありのままの事実ではなく自分の解釈を加えて言葉にしている
  • 一般化…一部の出来事を全体に当てはめた自分の思い込みを話している事もある

人間が感情を持たないロボットならばこのような省略・歪曲・一般化が起こることはないでしょう。このような省略・歪曲・一般化が起こるのは人間ならば当たり前とも言えますが、このように省略・歪曲・一般化が無意識に行われているということを認識することでストレスは減らす事ができます。

対人ストレス解消法その2「アサーティブコミュニケーション」

アサーティブコミュニケーションとは、自分の主張だけを押し通すのではなく、かといって相手の主張だけを全面的に受け入れるのでもなく、お互いを尊重することが出来るコミュニケーションを目指すというものです。

人間は攻撃的になりすぎても、消極的になりすぎてもバランスが崩れてしまいストレスになってしまいます。お互いを尊重する中間の状態を保つことで相手とのすれ違いや自分の不満が軽減されるのです。

対人ストレス解消法その3「マインドフルネス」

仏教の瞑想の教えに基づいているとされているマインドフルネスとは「今ここ」に集中することです。生きていればどうしても過去を振り返ってしまったり、未来のことを考えて不安になってしまいます。

しかしそのような過去の煩わしさや未来の不安を切り離し、「今」だけに集中することが出来れば自然と不安は消えていきます。瞑想は繰り返すことで集中力を高める事ができるとも言われています。多くの著名人も行っている有効な方法のため、実践してみればストレスから解放されることが出来るかもしれませんよ。

対人ストレス解消法その4「リフレーミング」

リフレーミングとは物事の捉え方や考え方、見方を変えることです。柔軟な視野を持っている人ほどリフレーミングがしやすいとされています。例えばコップに水が半分入っていたとします。全く同じこのコップの状態を見て「コップに水が半分も入っている」という人もいれば「コップに水が半分しか入っていない」という人もいますよね。

考え方はどうしても自分の癖が出てしまいます。それをリフレーミングを繰り返すことによって少しずつ変えていくのことで、考え方がもっと柔軟になったり視野が広がっていきますよ。

対人ストレス解消法その5「誰かに話す」

人に話すというのはとても有効なストレス解消法です。人に話すことで状況が整理されるので客観的に捉える事ができるようになり、更に話を聞いてもらうことで自分の承認欲求を満たすことが出来ます。誰しも自分を認めてほしいと思うもの。信頼している人に打ち明けてみるのもおすすめです。

まとめ

対人ストレスと解消法についていかがでしたでしょうか?今回ご紹介させていただいたストレス解消方法を実践して、今あるストレスを解消してみてくださいね。

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